葉巻の保管に欠かせない「ヒュミドール」

キューバを代表する名産品である「葉巻」。
古くから国内外多くのシガー愛飲家を虜にしているキューバ産の葉巻には数々のブランドがあり、どの葉巻も芳醇な香りを楽しむためには湿度管理が重要になります。
葉巻を常用される方に必要不可欠なものが、葉巻の湿度管理を行うための「ヒュミドール」と呼ばれる保管箱です。
【クエルボ・イ・ソブリノス】では機械式腕時計をご購入いただいたお客様には、時計の収納用ボックスとして、葉巻保管箱「ヒュミドール」をお渡ししています。
ヒュミドールには加湿器が備わっていることがほとんどであり、加湿器を活かして上手に湿度調整を図れば、葉巻を美味しく味わうことができます。
 

「ヒュミドール」の役割とは?

「ヒュミドール」は葉巻の状態を良好に保つために使われる保管箱で、葉巻を虫食いや乾燥といったダメージから守る役割も担っています。
ヒュミドールの種類も高級感のあるものや可愛らしさを主張したものなど多彩ですが、葉巻を吸う頻度によって、適したヒュミドールのサイズ(葉巻の収容数)を選ぶようにするべきです。
後述で解説しますが葉巻の質は湿度によって大きく左右され、湿度調整が上手くいかないと葉巻本来の味わいを楽しめない、葉巻がボロボロになってしまうなど、保存状態が悪くなってしまいます。
なので、ヒュミドールを選ぶ際は「〇サイズの葉巻を〇本入れられます」という表記を確認することが大切です。
自身の葉巻ストック数に応じて、大きすぎず、また小さすぎない適切なサイズのヒュミドールを選べば、ヒュミドール内部の湿度管理が容易になるでしょう。
 

ヒュミドールはグラストップか木製蓋の2つに分けられる

ヒュミドールとキューバの葉巻
ヒュミドールのデザインは「グラストップ」「木製蓋」の2つに分類され、それぞれで異なった特徴を持っています。
グラストップの場合、わざわざ蓋を開けずともヒュミドール内にある葉巻の状態を確認でき、無駄な開閉を避けることができます。
ただ、グラストップだと木製蓋と違って日光から葉巻を守ることができないので、葉巻を入れるときはグラストップ部分を布などで覆って保護する必要があるでしょう。
木製蓋の場合は、葉巻を吸う頻度が少なく必要なときしかヒュミドールを開けない方に向いており、蓋の裏側に加湿器を付けることができるのです。
とはいえ、葉巻1本1本の状態を確認する際は蓋の開閉が多くなるので、余計な空気が入り込みやすくなる点も気になります。
このように、グラストップと木製蓋には一長一短があり、安全に葉巻を守る意味でもヒュミドール選びは好みや喫煙条件と照らし合わせて行うべきです。
 

ヒュミドールには加湿器が備わっている

ヒュミドールには標準で加湿器が用意されています。
加湿器はヒュミドールの湿度を調整するときに使用されるアイテムであり、加湿器を使うことで葉巻を安定して保存できるようになるのです。
キューバの環境とは違い、湿度変化が激しい日本では葉巻の乾燥も悩みの種になりやすいため、加湿器で適した湿度に保つことが重要になります。
先ほど紹介したグラストップ・木製蓋のヒュミドールの2つも、加湿器がないと湿度調整がしづらくなってしまうので、加湿器は面倒に思わず丁寧に扱うようにしましょう。
 

葉巻の保存に適した湿度

湿度計
加湿器を65~70%程度で機能させれば葉巻の味わい・燃焼に問題が起きにくいですが、過加湿には要注意です。
葉巻は「温度16℃~18℃」「湿度70%前後」が良好な状態維持に最適とされています。
しかし、加湿器の調整を誤って湿度が80%~になってしまうと、過加湿によって保存している間にカビが発生することがあります。
ヒュミドールの湿度が高くなって葉巻に火がつきにくいといったトラブルが出てくる場合もあります。
加湿器を使う際は、長期にわたって放置するのではなく、湿度計の数値を確認しながら週に一回、あるいは2週に一回のペースで空気を入れ替えましょう。
そして、葉巻の配置を変えてヒュミドールの過加湿を避けるなど工夫を凝らすことが大切です。
 

【クエルボ・イ・ソブリノス】の収納箱(ヒュミドール)


【クエルボ・イ・ソブリノス】では、お買い上げの際には、収納ボックスとしてヒュミドールをお渡ししています。
※ヒュミドールとして使用する場合、時計は収納できません。

このボックスは葉巻の伝統的な保存方法のルールに従い、【クエルボ・イ・ソブリノス】のために特別に製作されたものです。
ボックス内部の蝶番部分は金メッキ仕上げになっており、湿気による金属のサビを防ぐようになっています。素材にはスパニッシュシーダーを使用し、ボックス内部には接着剤を使用せず、大切な葉巻の香りが損なわれないようになっています。
 

【クエルボ・イ・ソブリノス】のヒュミドールの使い方

ヒュミドールとして使用する場合の使い方をご紹介します。
クエル・ボ・イソブリノスのヒュミドール
まず箱は2段設計になっていますので、時計が収納してある中敷きを持ち上げて取り外してください。

ヒュミドールの加湿器として機能させるには、まず精製水を含ませた清潔な布でヒュミドールの中を拭き取ります。
葉巻の状態を良くするには、ヒュミドール内部を少しだけ湿らせるのがポイントとなります。

クエルボ・イ・ソブリノスのヒュミドールの湿度計
その後は精製水・蒸留水を加湿器から垂れない程度に注ぎます。
加湿器に使う水が水道水ではない理由は、薬品など余計な臭いが葉巻に付着して風味を損なってしまう可能性があるからです。
加湿器を潤した後は、湿度計を付けて蓋を閉じて1日~2日ほど放置します。
湿度計が65~70%前後を保っていれば、加湿器が機能してヒュミドール内部の湿度が安定していると判断できるでしょう。
 

まとめ

ハバノ(キューバ葉巻)を喫煙することは、本物の儀式であり、落ち着きを求めるセレモニーであり、【クエルボ・イ・ソブリノス】の「TIEMPO LENTOティエンポ・レント(ゆっくりと流れる時間を楽しむ)」哲学と調和しています。
腕時計のように、良い葉巻は可能な限り最高の注意で保存されなければなりません。
葉巻を長期的に美味しく味わうには、加湿器を用いてヒュミドール内部の湿度を適切に保つことが重要になります。

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